裁判官席の裁判官の数など

具体的な裁判の事件を担当する裁判官の数は、裁判所によって異なる。
簡易裁判所の場合は、全ての事件について一人の裁判官が担当する。
地方裁判所の場合は、一人の裁判官が担当する(これを「単独」という)ときと、三人の裁判官が担当する(これを「合議体」という)ときとある。刑事事件の場合は、殺人事件など重罰が課される一定の法定事件が合議体の審理となり、民事事件の場合は、裁判所が重要と判断した事件が合議体の審理となる。
高等裁判所の場合は、全ての事件が三人の合議体での審理となる。最高裁になると、五人の裁判官の合議体(これを「小法廷」という)か十五人の裁判官の合議体(これを「大法廷」という)の審理となる。
三人の裁判官の合議体は、真ん中に座る裁判長と右陪席裁判官そして左陪席裁判官と通常呼ぶ構成となる。両側に座る裁判官のどちらが「右」でどちらが「左」というのか。これは、ひな人形の最上段に右大臣と左大臣を並べることになるが(たとえが極めて古いような気もするが)その「右」「左」と考えは同じである。裁判長から見て右左を考えれば良いが、傍聴席から見れば左側が「右陪席」で右側が「左陪席」ということになる。そして、通常右陪席が、左陪席より先輩格になる。但し、判決を決めるときは、三人平等で合議し、その結論が対立したときは多数決で決めることになる。
古来「三人寄れば文殊の知恵」と言われるが、その出される判決が「文殊の知恵」の結果であれば良いのだが、現実はどうだろうか。

佐藤欣哉

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法律用語解説「結審」

「結審」とは「審理の終結」の略語であり、民事訴訟で言えば、原告と被告が証拠を全て出し終え、その主張も全部出し終えて、審理を終える手続をしたことを意味する。刑事訴訟でもその趣旨は同じであるが、この場合、「原告」にあたるのが「検察官」であり、「被告」を「被告人」と表現する違いがある。
結審すれば、あとは判決待ちということになる。
判決が「天命」だとすれば、結審までにやるべきことはやりきる必要があり、あとは「まな板の鯉」の心境ということか。

佐藤欣哉

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カテゴリー: その他, 刑事事件, 民事事件

DV保護法について

相談

私は,夫と,保育園年中組の子と3人で生活しています。夫といっても,私が仕事の都合で名字を変えたくなかったため,事実婚で,婚姻届は出していません。

これまで仲良くやってきたのですが,夫は最近仕事でいらいらしているからか,突然物にあたりだしたり,物を投げつけてきたりします。私や子どもが怪我をしたことはありませんが,夫が投げる物がいつぶつかるかとびくびくして生活をしています。子どもの教育にもよくないと思い,夫に「物を投げるのはやめて」とお願いしたところ,「うるさい!ころすぞ!」と血走った目で言われ,もはや一緒に生活していくことはできないと思いました。

そこで,子どもを連れて実家に帰ろうかと思うのですが,夫が実家までやってきて暴れたり,保育園から子どもを連れて行ってしまうのではないかと心配です。

 

回答

夫が目の前で物にあたったり,「ころすぞ」などと脅かすのも,れっきとした「暴力」であります。

夫と別居をしようとしたり,別居をした後にも,このような暴力が繰り返されるおそれがある場合,配偶者等暴力防止法に基づく保護命令の制度を利用することができます。

これは,「配偶者等」とありますが,事実婚であっても適用されます。

保護命令とは,「身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫」がある場合に,一定の期間,夫があなたの近くに行ってはいけないという命令を出すことができ,これに違反すると,夫に1年以下の懲役または100万円以下の罰金という刑事罰が科されるという制度です。

例えば,夫がお子さんを連れ去れば,あなたがお子さんと会うためにまた夫と会わなければならなくなりますが,そのような場合,夫がお子さんの近くにも行ってはいけないこととすることもできます。また,あなたがご実家にいない時に夫がご実家に行き,親御さんに詰め寄ってあなたに会わせるように言われるなどして,あなたが夫と会わなければならなくなりそうであれば,ご実家の親御さんにも近づいてはいけないことにすることもできます。

つまり,夫は,あなたの実家・職場・お子さんの保育園に近づくことができなくなるのです。

また,夫から,会いたいなどのメールや電話がしつこくなされたり,嫌がらせで汚物を送付されたりする可能性がある場合は,これもあらかじめ禁止させることもできます。

婦人相談所や,警察に対し,夫の暴力や,お子さんの連れ去りの可能性があることについてご相談いただき,保護命令の制度を使いたいということをお伝え頂くとよいでしょう(ご自身で行うのが難しいようであれば,当事務所にご相談・ご依頼いただければ,同行して一緒にお手続きし,保護命令の申立てについても代理することができます。)。

 

土田文子

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法律用語解説「弁論」

民事も刑事も、もともと法廷では、その主張を口頭で語るのが原則であり、そのことから裁判の手続を「弁論」と言うようになった。しかし、民事で言えば、実際には、当事者の言い分は、「準備書面」でまとめて提出し、「書面の通り陳述する」と述べてその言い分を弁論した扱いとなっている。
刑事では、実際の扱いも、原則としては、「書面の通り」とは言わないで口頭でその言い分を語ることになっている。
法律用語としての「弁論」の意味には、「裁判の日」を表す趣旨もあり、その場合、正確に言えば、民事では「弁論期日」と言い、刑事では「公判期日」という。なお、民事で言う「弁論期日」には、証人尋問等の証拠調の日も含めた意味で通常使われている。
民事裁判の傍聴をして見ると、準備書面のやり取りをしている日は、実際にはその書面に書かれている内容が法廷で語られない場合がほとんどなので何をしているのかわからず、「キツネにつままれた」思いをすることになるが、「水面下」では書面による「弁論」で当事者間で激しくその言い分を応酬している場合が多いのだが。

佐藤欣哉

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